「好き」を、仕事になるまで育てる
更新日:10月16日

個人の作家性と、会社で身につけた実行力。
その二つが出会い、自分にしかできない仕事になりました。
入社8年目 西井紘輝
ドラマ・短編映画のディレクター。報道番組、記者、バラエティなどを経験し、現在は自身の映像プロジェクト「フィルムエスト」を起点に仕事の幅を広げている。※2026年10月時点
10歳から続けてきた映像制作
映像編集を始めたのは、小学4年生のときです。高校では、友人が撮った写真と自分の動画をつなぎ、30分ほどの映像を教室で上映しました。教室が割れそうなほど盛り上がり、「自分はこれで食べていくんだろうな」と思いました。
大学1年で始めたフィルムエストも、形を変えながら続けています。転機は、コロナ禍の「テレワーク」を昔のテレビ風に表現した作品でした。好きな昔の映像表現と、今の世の中で起きていることが重なり、多くの人へ届きました。

報道の経験が、ドラマの人物をつくる
入社後は、バラエティ、情報番組、報道記者を経験しました。現在のドラマや短編映画とは遠く見えますが、僕の中ではすべてつながっています。
記者として、被害者、加害者、捜査する人、近所の人など、さまざまな立場の人に話を聞きました。その疑似体験が、ドラマで「この人ならどう感じるか」を考える力になっています。情報番組で学んだ、限られた尺の中で情報を選び、順番を組み立てる力も生きています。
配属の変化や、一見遠回りに見える経験も、自分の表現を厚くしてくれました。

個人の表現を、会社と一緒に大きくする
会社で得た一番大きな力は、頭の中のアイデアを最後まで形にする「実行力」です。撮影の段取りを組み、スタッフと連携し、限られた時間と予算で完成させる。それができるようになったから、個人の表現を仕事として成立させられるようになりました。
現在は、僕個人へ依頼されたドラマやCMなどを会社へ持ち込み、一緒に制作することがあります。自分の作家性を保ちながら、一人では届かなかった規模へ広げられる。個人の活動を、ここまで会社の仕事と結びつけられるのは珍しいと思います。
好きなことを仕事にするのは、正直しんどいです。好きだから逃げられず、妥協もできません。それでも、楽しさがその大変さを支えてくれます。
これから入る人にも、先輩へただ従うのではなく、自分が感じたことを率直に伝えてほしいです。その新しい感覚が、次の作品を生み出すと思っています。

取材を終えて
「好き」を貫いた個人の成功談ではなく、報道や情報番組で得た視点、会社で身につけた実行力が、今の表現を支えていることに感銘を受けました。社員を一つの型にはめるのではなく、その人ならではの作家性を会社
の力で大きくしていく。テレビ朝日映像の懐の深さが表れたキャリアだと感じます。


